2011年9月29日木曜日

修行専一。

昨日9月28日、大分合同新聞夕刊に「おおいた遺産」と題し、大分市金池町の万寿寺が紹介されていました。
臨済宗妙心寺派の名刹で万寿僧堂もあり、現在も多くの禅士が修行をされています。
当山とも縁がありますので記事を紹介させて頂きます。


托鉢と食事の写真が掲載されていますが、自分の修行のころを思い出し懐かしく思います。
在家の方でも、僧堂の食事を経験された方もあるのではないでしょうか。或いは、宿坊などに泊まり食事をした際に、「般若心経」「十仏名」「五観の偈」などを唱えた経験をお持ちのかたもあるでしょう。

「五観の偈」
一つには、功の多少を計り、彼の来処を量る。
二つには、己が徳行の全欠をはかって供に応ず。
三つには、心を防ぎ、過貧等を離るるを宗とす。
四つには、正に良薬を事とするは、形枯を療ぜんが為なり。
五つには、道業を成せんがために、将にこの食をうくべし。
食事を感謝し、命あるものを頂く心を忘れないことは大切であります。

先日研修会で南禅寺管長様のお話の中で、
「大會(大法要に伴って行われる報恩摂心)の食事のときには、般若心経・十佛名を読んだ後に、看頭のみが飯台座回向(現在飯台座回向を探すが経本に載っていない)を唱えて後食事をする。五観の偈などは在家の人が読むもので、禅士は読まなかった。」
と話されておりました。禅士たるもの供養を頂き食事を頂くに相応しい、修行を積まなければならないということでしょう。
禅士に限らず、和尚になっても初心忘るべからずであります。

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