1月17日、阪神・淡路大震災から17年目を迎えるこの日、神戸などでは追悼と鎮魂のつどいが開かれた。
当山では毎年1月17日には、大般若祈祷会の法要を営み檀信徒の方々、地域あるいは日本の一年の平穏無事を祈る。
しかし、今年は昨年の3.11東日本大震災の記憶も新しく、お参り頂いた120名余の方の祈りは強いものがあったはずである。
遠い過去のことであっても、離れた東北の地であっても、困難にあわれた方を忘れずに思いをはせ祈ることは、人間の叡智ではないでしょうか。
今年一年の安寧を改めて祈るところであります。
午後からは初観音が開かれ、今年初めてのご詠歌が行われました。
西国三十三箇所ご詠歌、第三十三番 谷汲山 華厳寺に、
「万世(よろずよ)の 願ひをここに 納めおく 水は苔より 出(いづ)る谷汲(たにぐみ)」
小さな願い、祈りであっても一人ひとりの祈りを束ねれば、きっと神戸のように東日本も復興するはず。
同じく三十三番に
「世を照らす 仏の験(しる)し ありければ まだ灯(ともしび)も 消えぬなりけり」
「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」という比叡山を開かれた最澄の言葉もあります。
消えぬ灯を大切に。。。