2011年12月25日日曜日

楽市楽座・のぼり祭り

突如!武家屋敷界隈に大勢の団体観光客が現れた!!!

今年が2回目となる城下町きつき「楽市楽座・のぼり祭り」
昨年は、開催を知らずに大勢の観光客にびっくり。。

23日24日今日と3日間にわたり、杵築市城下町一帯で100店舗あまりのお店が出店し市内外の特産品海産物などを提供しています。
いろんな催しもありにぎわっています。




私も昨日、人で賑わうお祭りをたずねました。
午前中、少年剣道の稽古納め大掃除でお腹が空いたので、少年剣道でもお世話になっている「宝生」さんのお店で腹ごしらえをしちゃいました。


とっても美味しい、手作り揚げてての絶品コロッケを頂きました。
100円であのボリュームにはみんなが満足!

少年剣道の子供たちも沢山遊びに来ていました。


2011年12月8日木曜日

成道会(お釈迦様の悟り)

12月8日はお釈迦さまが、お悟りになられた日とされている。
お釈迦様は29歳で出家され、6年とも7年ともいわれる間苦行を積まれた後、菩提樹の根元で7日間不眠不休の坐禅の行をされ、8日の暁の明星をご覧になって悟りを開かれたとされる。


2011年元旦、南台より錦江湾を望む。
  











これになぞらえ、禅の修行道場では12月1日から7日まで「臘八大攝心(ろうはつおおぜっしん)」といわれる厳しい集中修行をおこない、8日にお釈迦様が悟りを開かれたことを祝い、成道会の法要を執り行う。

修行道場にいたころは、「よりによってなんで12月8日に悟ったんや?もう少し日本の気候で、暖かい頃にしてくれたらよかったのに!」とつまらん愚痴を言ったものです。

さて、お釈迦様の成道の日の云われは・・・・

南方仏教の伝えによると『ヴィシャーカ月の満月の日』と記されている。これは太陽暦に直すと五月の満月の日に当たる。だから南方仏教諸国では五月にこの日を盛大に祝うのである。ところで、ヴィシャーカ月はインドの暦によると第二の月にあたるので、漢訳諸仏典では『二月八日』と記していることが多い。シナの暦法はしばしば変わったが、周の暦法によると、陰暦の陰暦の十一月を第一の月として数えるので、第二月の八日はつまり陰暦十二月八日となる。それを受けて日本では釈尊の成道を十二月八日に祝うことになったのである。(中村元著『釈尊伝 ゴータマ・ブッダ』)とある。

悟りの内容(何を悟られたのか?)
同じく中村元著『釈尊伝 ゴータマ・ブッダ』には、十二因縁の理を観じ悟ったと引かれるのは歴史的事実ではないとし、経典に見られるお釈迦さまが或るバラモンに語った言葉を引き検討し、四禅を悟ったとしている。
以下四禅

〈初禅〉
実につとめはげみ、確乎たる努力をした。念いは確立していて失われることなく、身体は軽やかで激することなく、心は統一されていた。われは欲望を離れ、不善のことがらを離れ、粗なる思慮あり、微細な思慮があったが、遠離から生じた喜楽を成就した


〈第二禅〉
粗なる思慮と微細な思慮との止滅の故に内心が静安となり、心が統一し、粗なる思慮なく微細な思慮なく、定から生じた喜楽を成就した


〈第三禅〉
喜に染まないが故に、平静であり、念い、正しく気づかい、身体で安楽を感受していた。すなわち聖者が「平静であり、念あり、安楽に住まっている。」と説くところに成就した


〈第四禅〉
楽を捨て苦を捨てるが故に、先に喜びと憂いとを滅したので不苦不楽であり、平静と念とによって清められている第四禅を成就

その後云々と詳しく説明・・・
結論として以下引用
この経典の文句は非常に長たらしいが、そのいうところは、けっきょく四禅すなわち四種の禅定を完成して、衆生の運命を見きわめたというところに帰するわけである。とくに肉眼を以て神の本性を見ることはできないから「天眼(divyam caksus)を以て見よ。」という教えは、インド教の国民的聖典バガヴァッド・ギーターに説かれているが、佛教もこれと同じような思想をとり入れているのである。

としているが、後の仏教の発達に伴ってこのような説明が加えれたとしている。

ところで、12月8日の成道会には釈迦出山図を掛け法要を営むが、長い苦行を捨て山を下り悟りを得る7日間の禅行に入るきっかけとなったからであります。
安住寺所蔵 村上天心画 「出山図」

http://renge.saloon.jp/gallery.html

2011年12月5日月曜日

青少年のための科学の祭典大分大会

3日・4日の両日、青少年のための科学の祭典in杵築市大会が、工藤康紀実行委員長のもと杵築市勤労者体育センターで開催されました。















5歳になり色々なことに興味を持ち始めた子供を連れ、私も童心に返ったつもりで参加させていて抱きました。
この会には、幼いころにお世話になりました、きつき少年少女発明クラブ会長の阿部恒次先生も中心的立場で、指導をされておりました。












参加した多くの子供たちが、時間を忘れて各ブースを楽しそうに巡っていました。
大分合同新聞にも、記事が載っていました。
大分合同新聞4日朝刊













願わくは参加した子供たちの中から、素晴らしい科学者が生まれますように(^^)/

2011年12月2日金曜日

チャイナシンドローム・・・

原発問題で政府は年内冷温停止状態の達成を規定路線にしているが、肝心の溶融した燃料棒が現状どうなっているのか、まったく確認できていない。

昨日ようやくメルトダウンした核燃料が、格納容器内にとどまり冷却されているとの報道。
福島原発一号機内では、格納容器内底のコンクリを65センチ浸食し格納容器が外殻まで37センチに迫っていると。解析結果を報告。

ここに至るまでの、政府・東京電力の情報公開の経過をみると、情報を小出しにし本当のことを伝えていないように思うが、この解析結果もにわかに信じがたい。

小出裕章 京大原子炉実験所助教は、以前よりこの報告より深刻なメルトスルー、メルトアウト、そしてチャイナシンドロームに至っているのではという見解を示し、地下水が海洋に流出しないように地下ダムの建設を指摘している。

被災された多くの方が困難な状況にある中、原発に関してはまったくと言っていいほど先の見えない状況に見える。
そんな中、福島県知事佐藤雄平知事は復興計画に、県内の全原発廃炉を明記することを発表した。廃炉に至っても手順、放射性廃棄物の処理等どのように取り組むのか未知の領域。

原発問題が起きるまで、無知無関心でいた自分も反省の念を以て、今後も注視したい。

その上で、一番の関心が被災地域に住まわれている住民の健康である。とくに幼い子を持つ同じ親として、子供たちの健康に関してメディアで報道されることは少ないが、ネットでの現地の悲痛な声を聞くといたたまれない。

福島県産米の安全宣言後に、各地で放射線量の制限値を超え出荷制限されたことなどを考えると、放射能で汚染された食品を口にしている子供たちがいるであろうことが容易に想像できる。
もっと早く、もっと迅速に、一日も早く、子供たちが口にする物の安全。そして健康チェックなど対策が講じられることを切に願うばかりである。

2011年12月1日木曜日

紅葉狩り

紅葉などの広葉樹も異常気象を感じていることでしょう。
いつまでも温かい今年の冬に、各地の紅葉もいま一つのよう。
先日京都に観光された方も「せっかく見ごろん時期狙うちいったね、紅葉はさっぱりじゃったで!」と仰っていました。

境内の庭の紅葉も、ようやく見ごろになりましたが、冷え込みがいま一つだったせいか綺麗に色づかないで枯れていく葉もありました。
紅葉青苔清

秋の清々しい裏庭園の様子です。

2011年11月27日日曜日

有難き法話のやうな小春かな

こんな俳句を目にしたことがあります。

11月25日、先月に続いて大分市の長福寺様で、先住宜道尼和尚様の七回忌の法要が営まれ出頭させていただきました。


小春日和の温かい日差しに恵まれ、亡き和尚様の温容を思わせるような日となりました。
法類・縁故寺院の方々、檀家の方々一様に清々しいお気持ちでこの日を過ごされたことと思います。

遠く木曽福島から、私の修行道場の先輩である和尚様がお見えで、親しくお話しする機会を頂きました。










有難き法話のやうな小春かな」有難き法話のような良き日かな。そんな一日でありました。

2011年11月24日木曜日

チャリティーバザー

小雨の降る肌寒い朝となった23日、安住寺合掌会主催のチャリティーバザーが開催されました。

隔年で開催されている、バザーも今年で16回目を迎えることができました。
長年継続できるのも、合掌会の会員の方々、壇信徒の方々、協力いただいた方々、多くの皆様のおかげと感謝いたします。











今年は、3.11東日本大震災に見舞われ、「がんばろう日本・東日本復興支援」の意を込めた開催となりました。
10時の開場を待たずに、多くの方にご来場いただき、10万円を超える売り上げがあったようです。
合掌会の皆様相談の上、チャリティーの浄財を有意義につかわせていただく予定です。

2011年10月29日土曜日

称名忌 斎会

すっきりとした秋晴れに恵まれた27日、大分市内の仏光寺様で先住和尚様の十三回忌があり、法要に出頭させていただきました。

万寿寺、関閒窟老大師の導師のにより厳かに執り行われました。老大師の香語に「拈来報徳十三周」とありました。
先師の恩に報いることは大変なことでありますが、仏光寺様では着実に報恩底が受け継がれており、さぞ先住様もお喜びのことと思います。










仏教聖典に父母への報恩についてしるされています。

父母の大恩は、どのように努めても報いきれない。例えば百年の間、右の肩に父をのせ、左の肩に母をのせて歩いても、報いることはできない。
また、百年の間、日夜に香水で、父母の体を洗いさすり、あらゆる孝養を尽くしても、または父母を王者の位に昇らせるほどに、努め励んで、父母をして栄華を得させても、なおこの大恩に報いきることはできない。
しかし、もし父母を導いて仏の教えを信じさせ、誤った道を捨てて正しい道にかえらせ、貪りを捨てて施しを喜ぶようにすることができれば、はじめてその大恩に報いることができるのである。あるいはむしろ、それ以上であるとさえいえよう。父母を喜び敬うものの家は、仏や神の宿る家である。



2011年10月22日土曜日

冬野菜ちゃくちゃく!!

冬場に重宝する野菜。

あったかい!(^^)!お鍋には欠かせない野菜!なぁ~んでしょ?

それは・・・白菜~~

6年目になる園頭(家庭菜園)も、四季折々の野菜をしっかり食卓に提供してくれています。

おかげで、我が家の子供たちは野菜好きで助かっています。

これから、園頭の状況も報告させて頂きます。

今日は、時間の合間を見て、直播の白菜苗を植えかえました。
しっかり巻いた真っ白い白菜を楽しみにしています。

浅漬けで頂けるのを楽しみに、御世話させて頂きます。

2011年10月17日月曜日

頭を垂れる稲穂。

こうべをたれる近くに広がる田園でも、稲刈りが終盤を迎えています。
新米のおいしい季節になり、ついつい食べ過ぎてしまいがち。
 

今年のコメの作況指数、大分県は102。震災で大きな被害にあった宮城県は103、福島県は102で「やや良」。
作況指数だけ見れば「やや良」と安心できますが、作付け面積は・・・津波によって宮城県では1万ヘクタール強(東京ドーム2000個以上)の面積が、福島でも原発事故、放射性物質の影響で広範囲で作付け不能に、例年比では宮城県91%福島県においては81%と大幅に減少している。
減少率を見るだけでも、多くの農家の方が苦しんでいることが想像できる。

先日、福島県産のコメが放射性物質の検査を終え、全域で放射性セシウムの量が国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったとし出荷可能になった。
知事による安全宣言が出されたものの、買い控えなどの風評被害は心配であるし、小さい子にはなるべく食べさせたくないと思う親も多いことだろう。

その上TPPの問題もあって、農業従事者の気持ちを察すると・・・
「コメ作ってん、食うちいけんのじゃあ」と言われた方の言葉を思い出します。

米粒一粒も粗末にしないように、食事を頂いていた僧堂生活を思い返しながら、心からの感謝をもってお米を頂きたい。

2011年10月12日水曜日

城下町杵築観月祭

今年も城下町の風情あふれる杵築の町で、8日・9日の2日間、数千本の竹灯籠や蝋燭飾りによるキャンドルナイトが幻想的に開催されました。

明りのひとつひとつに、ボランティアの皆さん、準備に携わったすべての方の心がこもっていることを感じられました。
仏教ではロウソクの明かり、燈明を「無明を照らす智慧の光」にたとえます。
貧者の一灯では「名利のための百燈では本当の功徳にならない」と教えます。

この明かりのひとつひとつに、杵築を愛する方々の想いがあったことに感謝します。






2011年10月11日火曜日

チャリティーバザー

第16回 安住寺合掌会主催

「チャリティーバザー」開催

とき:平成23年11月23日(勤労感謝の日)
            午前10時~
会場:安住寺

2011年10月9日日曜日

杵築中央保育園運動会

昨日、子供の通う杵築中央保育園の運動会がありました。
200人を超える園児が参加し、元気いっぱいに日頃練習をした成果を披露してくれました。















写真は、地域の敬老者の皆様と子供たちの参加した競技「仲良しこよし」のスナップ。
「尊老稚愛」お年寄りから、子供達まで楽しい一日となりました。

2011年10月5日水曜日

脱原発へ・・・

山口県上関町の首長選に続き、北海道泊原発に近い岩内町の首長選でも、原発容認派が勝利。
北海道の高橋知事は泊原発3号機の営業運転をいち早く容認。経産省出身である高橋氏なら仕方ないのか。
地方の財政に苦しむ地域では当面の交付金は必要になってくる。現職原発容認首長が強いのも理解できる。

脱原発の声は大きいが・・・
本当に、安定して安全な代替手段が示されなければ、容易ではなさそう。

先日東海村村長の「原発を考える」の記事を目にした。
JCO臨界事故、福島第1原発事故を経験しても、利益追求主義、初期対応の無さは大きな問題で。その上、地震列島日本に54基もの原発を置き、放射能、放射線の問題、原発の後処理は後世送り。肝心の問題には目を向けさせないようにした国の政策は「哲学なきエネルギー政策だ」としした上で、日本の勤勉さと世界最高の技術を持って、エネルギー消費を減らして経済のスピードを落とし、思い切って自然エネルギーの導入に向けて政策誘導すればいい。
というように、「原発問題・脱原発」にたしての認識を示した。
やはり国策をもって指針を示すべきであろう。

一方、大分合同新聞に心配な記事を発見。
長野県松本市のNPO法人「日本チェルノブイリ連帯基金」と信州大病院が福島県内の子供130人を調査した結果、10人に甲状腺機能に変化があったとしている。

子供は大人に比べ、甲状腺機能低下症や甲状腺がんになる可能性が高い為大変心配である。
今後益々、変調をきたす子供出ないとも限らない。
エネルギー政策も大切であるが、子供たちの健康も第一優先で考えて頂きたい。

原発推進であった連合会長も「脱原発」の方針を示した。
個人的にも、いかに原子力エネルギーに依存しない社会に速やかに移行するかだと考える。その為の犠牲は国民も我慢するべきだろう。「吾唯知足」の心を思い出してもらいたい。

「佛遺教教」にも「吾唯知足」教えが説かれている。
汝等比丘、当に知るべし、多欲の人は利を求むること多きが故に、苦悩も亦た多し。少欲の人は求なく欲なければ、則ち此の患いなし。直少欲すら、尚、応に修習すべし。何に況や、少欲の能く諸の功徳を生ずるをや。少欲の人は則ち諂曲(てんごく・心の曲がったへつらうの意)して、以て人の意を求むることなし。亦復、諸根の為めに牽かれず。少欲を行ずる老は、心則ち坦然として憂畏する処なし。事に触れて余り有り、常に足らざることなし。少欲ある者は、則ち涅槃あり。是を少欲と名づく。
また、
汝等比丘、若し諸の苦悩を脱せんと欲せば、当に知足を観ずべし。知足の法は、則ち是れ富楽安穏のところなり。知足の人は、地上に臥すと雖も、なお安楽なりとす。不知足の者は、天堂に処すと雖も亦た意に称わず。不知足の者は富めりと雖も而も貧し。知足の人は貧しと雖も而も富めり。不知足の者は、常に五欲の為に牽かれて、知足の者の憐憫する処となる。是を知足と名づく。
とある。

震災・原発問題を決して忘れることなく、注視していくことが大切であり、心から一日も早い問題解決を祈ってやまない。

2011年10月3日月曜日

気づける心。。。

久しぶりに、昨夕子供の手をとって、ゆっくりと古い石垣が風情ある武家屋敷通りを散歩した。

毎日雑事に追われ、子供との時間が思うように取れない。

子育て中の親の多くはそうであろう。まして共働きなら間違いない。

「おとーさん。なんか好い匂いがするよ。」
「ほら、ほら、あっち。」
「何の匂い?」

指さす先には、小さな金木犀の花がたくさん咲いていました。
そういえば、お寺の裏門の植え込みも金木犀では・・?










お寺に戻り眺めてみると、可愛らしい木犀がひしめくように咲き、秋を告げる香りを放っていました。
心ゆったりとした時間の大切さを感じました。
花と香りにちなんで・・・

うるわしく、あでやかに咲く花で、しかも香りのあるものがあるように、善く説かれたことばも、それを実行する人には、実りが有る。
『ブッダの真理のことば感興のことば』中村元訳

実り有る生き方。自分だけの・・・

2011年10月2日日曜日

城下町杵築・観月祭

慌ただしいお盆が過ぎ、いつの間にやらお彼岸も過ぎ、「暑い暑い!」と言っておった夏は何処へやら・・・あっという間に10月を迎えました。 朝晩の冷え込みのせいで、体調を崩されている方もいるのではないでしょうか。
私もここのところ喉の調子が悪く困っております。

市内の行事を紹介します。
『城下町杵築・観月祭』
10月8(土)・9(日)
18:00~21:00
杵築市 武家屋敷一帯

当山も会場周辺に近いので、昨年もお邪魔しました。
幻想的な空間の中で、琴やオカリナ、ジャズの演奏があったり、お茶会があったりで情緒豊かな夜の祭典に足を運んでもらいたいです。

 

行燈のともしびを眺めていると、お釈迦様入滅の際、最後の教えとして示された「自灯明・法灯明」の教えが思い返される。

阿難尊者がお釈迦様の入滅後なにをよりどころに生きればよいのかと問うたのに対し、お釈迦様は「自らを灯明(よりどころ)とし、自らをたよりとして他をたよりとせず、法を灯明(よりどころ)とし、法をたよりとして他のものをたよりとせず生きよ」と諭されました。

先ず自己を整え、自らがよりどころとなる生活を送り、その自己を整える助けとして仏法をよりどころにしていくことが大切です。
禅は「仏心宗」と言われています。他に頼ることなく自己の内面を磨いていく教えです。
禅の教えに出会う喜び、法悦を感じてみませんか。

2011年9月30日金曜日

無門関・第七則 趙州洗鉢

昨日、万寿寺の記事を掲載しながら、無門関・第七則「趙州洗鉢」の則を思い返した。 趙州禅師の禅風は「唇皮上に光を放つ」と言われ、三十棒を与えたり、一喝を発したりと、機鋒鋭い禅風が有名であったが、趙州禅師は言句を巧みに操り、修行者を接得した。

《本則》
趙州(じょうしゅう)、因に僧問う、某甲(それがし)乍入(さにゅう)叢林(そうりん)、乞う師指示し給え。
州云く、喫粥(きっしゅく)了や未だしや。
僧云く、喫粥了也。州云く、鉢盂(はつう)を洗い去れと。
其僧省あり。
ある時、一人の僧が趙州に問うた。「私は僧堂に入ったばかりの新参者です。師よ、どうか指示をお与え下さい。」趙州は言った。
「朝ご飯は食べたか。」
「はい、食べました」と僧は答えた。
「それでは持鉢を洗っておきなさい」と趙州は言った。僧は心眼を開いた。










修行時分は典座で食事の煮炊きをするときも、飯台座で食事を頂くときも、公案三昧であったり、一挙手一投足、頭の先から足の先まで緊張感を持ち、微に入り細にわたり禅の真髄(真理)を求め、内面深く参究するものであります。
この僧も新参者とはいえ相当自己を参究していた為、「鉢盂を洗い去れと」趙州の言葉に悟りの境地に至ったことでしょう。

趙州洗鉢の公案に天童正覚禅師という方は次のような詩を詠まれた。
朝食終わって茶碗を洗えと言われ、
忽然として僧は心眼を開く。
今日各禅寺の名僧たちよ、
貴僧は悟っているのか、いないのか。

禅士は「五観の偈」を読まなかったことに加え、天童正覚禅師の厳し言葉「貴僧は悟っているのか、いないのか。」もっといえば、悟りの〝さ〟の字も耳が痛いが、貴様は禅僧としてどうだ!と問われているようであります。
真理を離れた自己はなし。あるがままの姿で本分に足を踏ん張っていたいものです。
以下無門の評語と頌を記します。

《無門の評語》
趙州口を開いて胆を見せしめ、心肝を露出す。
者の僧、事を聞いて真ならずんば、鐘を喚んで甕(もたい)と作す。
趙州は口を開いて胆を見せ、心肝を露出してしまった。
もしこの僧がそれを聞いて真旨をつかみ得ないならば、鐘をもって壺だと言うようなものである。
《無門の頌》
只分明を極むるが為に
翻って所得をして遅からしむ
早く燈は是れ火なることを知らば
飯熟すること已に多時
あまりに明らかなので
かえってうなずきにくい。
燈は火であることをすぐに知るならば
食事はとっくに出来ている。

参考資料・柴山全慶『無門関講話』 山本玄峰『無門関提唱』

2011年9月29日木曜日

修行専一。

昨日9月28日、大分合同新聞夕刊に「おおいた遺産」と題し、大分市金池町の万寿寺が紹介されていました。
臨済宗妙心寺派の名刹で万寿僧堂もあり、現在も多くの禅士が修行をされています。
当山とも縁がありますので記事を紹介させて頂きます。


托鉢と食事の写真が掲載されていますが、自分の修行のころを思い出し懐かしく思います。
在家の方でも、僧堂の食事を経験された方もあるのではないでしょうか。或いは、宿坊などに泊まり食事をした際に、「般若心経」「十仏名」「五観の偈」などを唱えた経験をお持ちのかたもあるでしょう。

「五観の偈」
一つには、功の多少を計り、彼の来処を量る。
二つには、己が徳行の全欠をはかって供に応ず。
三つには、心を防ぎ、過貧等を離るるを宗とす。
四つには、正に良薬を事とするは、形枯を療ぜんが為なり。
五つには、道業を成せんがために、将にこの食をうくべし。
食事を感謝し、命あるものを頂く心を忘れないことは大切であります。

先日研修会で南禅寺管長様のお話の中で、
「大會(大法要に伴って行われる報恩摂心)の食事のときには、般若心経・十佛名を読んだ後に、看頭のみが飯台座回向(現在飯台座回向を探すが経本に載っていない)を唱えて後食事をする。五観の偈などは在家の人が読むもので、禅士は読まなかった。」
と話されておりました。禅士たるもの供養を頂き食事を頂くに相応しい、修行を積まなければならないということでしょう。
禅士に限らず、和尚になっても初心忘るべからずであります。

2011年9月28日水曜日

ナイスショット!!

薄曇りではありましたが絶好のコンディションの中、第二回杵築市仏教会主催グランドゴルフ大会が開催されました。











お~~石川遼を想わせるはつらつとしたプレーが随所に見られました。
安住寺チームは2チーム参加。
残念ながら入賞は逃しましたが、来年も宜しくお願いします。

2011年9月26日月曜日

未来予想図は。

最近タイムマシンを見かけることがある。。
と言っても、子供が見ている「ドラエモン」の中でのことである。

23日名古屋大学と11カ国の国際チームが、素粒子ニュートリノが光よりも速く飛ぶという実験結果を発表した。光よりも速いものはないとするアインシュタインの相対性理論を覆す結果だ。事実であれば理論上タイムマシンも可能となる結果。

測定の結果に対して、名古屋大学の小松雅宏准教授は「衝撃的な結果だが、実験チームとしてはデータの検証を尽くした上での数値だ。どういう解釈が可能なのか、理論研究者への問題提起となるだろう」と話した。

実験の結果は、ミュー型ニュートリノをスイスのジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関からイタリアのグランサッソ国立研究所の間、730キロを飛ばし3年間で1万6千回以上計測した結果で、秒速約30万キロの光が約2.4ミリ秒かかるところを、ニュートリノは1億分の6秒早く到着し、速度は光より10万分の2速いことになる。

タイムマシンが可能なら、3,11大震災以前に戻りたい、と願う方もあるだろう。
過去・現在・未来、私たちは日本はどのようになるのか心配である。しかし禅では「三世」をどうとらえるか。「過去・現在・未来」でなく「先刻・後刻・只今」のことであり、「即今・此処・自己」の立場に徹し、絶対的今を生きることこそが大切である。

原発事故の終息もめどが立たず、国際社会のエネルギー政策は脱原発の気運も高まっている。そんな中、野田首相は安全性を世界水準にして、原発輸出を継続することを発表。また原発交付金が市の予算の4分の1を占める上関町の首長選は、原発推進派の現職が圧勝。

今を生きることが大切であるが、未来の子供たちのために再び時間を戻せたらと、省みなければならないことがないよう政治に願うばかりである。

2011年9月25日日曜日

月例写経会

おはようございます。
昨日は月例写経会でした、当初予定しておりました日が、敬老会にかぶりましたので24日に変更。
その為参加者の少ない会となりました。










安住寺の写経会は、どなたでも自由に参加できます。
興味のある方は、是非おいで下さい。

来月以降の写経会日程。
10月24日・月曜日
11月24日・木曜日
12月21日・水曜日

以上の予定になっています。時間は午前10時より1時間半程度で行っています。
写経道具・用紙は、初回はお貸しいたします。詳しく知りたい方は、お寺までお問い合わせ下さい。

2011年9月23日金曜日

敬老会スナップ

昨日の敬老会では、会員全員でこの一年にお亡くなりになりました、敬老会員の皆様に御回向し、合掌会の役員の皆様の進行により、楽しく催されました。

合掌会役員の皆様。敬老者の出席を前に打ち合わせ。

合掌会、阿部会長による演舞。

腹話術

カラオケ熱唱!こぶしが利いていました。

素敵な歌声ありがとうございました。

息の合ったダンス御苦労さまでした。

最後はじゃんけん大会で締めくくり。景品もらえましたか?











みなさん楽しく過ごしていただけましたでしょうか。
合掌会の皆様、一日御苦労さまでした。

2011年9月22日木曜日

元気・幸せ・長寿の秘訣!

台風15号が日本列島を縦断し、日本各地で被害をもたらしました。
死者行方不明者が10人を超え、台風12号に続いて再びの天災。
被害にあわれた方々が、一日も早く安らかな日を迎えられますようお祈りいたします。

幸い杵築では大きな被害も出ず、今日は素晴らしい秋晴れになりました。

敬老の日は過ぎましたが、安住寺合掌会の皆様の主催による恒例の敬老会が催されました。


好天の中、足取り軽く87名の敬老者の出席のもと、和やかに・賑やかに会が進みました。
人生の先輩方のお元気な姿に、こちらも負けずに「頑張るぞ」と元気をいただきました。















仏教の教えに中に「幸せに・元気に・長生きできる」素晴らしい教えがあるんです。

実践修道の方法で、悟りを得る修行方法に「三十七道品」があります。
そに中に「七覚支法」が説かれています。

一、念覚支(ねんかくし)
日々の自分を心静かに念じ顧み、自らの心身の状態を観察する行。

二、択法覚支(ちゃくほうかくし)
仏の教えのもと、物事・現象を分別して観る。真実を選び、偽りを捨て、正しい生き方を選択実行する行。

三、精進覚支(しょうじんかくし)
仏の教えを、一心に精進努力して、仏道から脱落しない不退転の行。

四、喜覚支(きかくし)
仏の真実の教えを学び、真実の行を実行することによって得られる充実感を喜び励む行。

五、軽安覚支(きょうあんかくし)
心身軽やかに、常に軽快明朗、自由自在にして、仏道を見失わず、安んずる行。

六、捨覚支(しゃかくし)
取捨憎愛の念、すなわち何事においても対象への執着を捨て、心の平静さを保つ行。

七、定覚支(じょうかくし)
禅定中も平常の行動の中にあっても、常に集中力を欠かず、心を乱さない行。

本来「三十七道品」(七覚支)は、悟りを開くための、修行の方法ですが、日々「七覚支法」を実践すれば、心も軽やかに、幸せに、長く幸ある人生が歩めるのではないでしょうか。

敬老会にご参加いただきました、壇信徒の皆様に、準備をいただきました合掌会の皆様に、心から感謝申し上げます。

ありがとうございました。来年の敬老会にもお元気にお越しいただけますように、心より祈念いたします。

明日は敬老会のスナップを載せたいと考えております。

合掌。

2011年9月20日火曜日

脱原発

海の幸、山の幸、そして人情あふれる杵築市。
しかし、伊形原発からは60キロほどの距離。想定外のことが起き、原発事故が起こればと考えると心配も多い。

そんな中、中国電力が建設計画を進めている上関原発を抱える、上関町の首長選が本日告示、25日投開票で行われる。

一方、ドイツでは福島第一原子力発電所の事故を受け、国策として原発廃止を盛り込んだ新エネルギー政策が進み、ドイツ電機大手シーメンスが原子力発電事業から撤退することを明らかにした。
(ドイツの原発周辺地域では、幼児がガンにかかる確率が高いことが統計によって証明された都も聞いた事がある。)

日本の原子力政策は何処へゆくのか心配。

伊形原発の対岸に住む杵築市(大分県)民ならずとも、多くの方が上関町の首長選の結果を注視していることだろう。











穏やかな干潟の海がいつまでも残り、子供たちが安全に生活できる環境こそが多くの方の願いであります。

2011年9月18日日曜日

素晴らしい人生

『老いの才覚』 『老いの矜持』 『老いの作法』 『老いの・・・・・・

書店の店頭には「老い」をテーマにした書籍がズラリ。


10代であれ、30代であれ、60代であれ、「生」ある者は常に老いの坂を上っている。

「老い」に関する書籍は、どの世代に読まれているのか。

これほど「老い」に関する書物が並んでいるのが不思議でならない。その昔、おじいちゃん、おばあちゃん、地域の先輩方が、素晴らしい老いの姿を示して下さっていた。


明日の敬老の日を前に、私の周りには素敵な年を過ごされた、素晴らしい先輩たちがいることに感謝します。

安住寺でも合掌会(婦人会)の皆様の主催で、22日に敬老会が開催されます。
会員様に感謝いたします。

彼岸花をあちこちで見かけるようになりました。


今日、珍しく白い彼岸花を目にかけました。
どんな時も、どんな日も、心を「真っ白」に過ごせればと願います。

2011年9月17日土曜日

とびだす玉ねぎ

台風15号(ロウキー)が近づき、12号に続く降水被害が心配です。。

さて、かねて案内をいただいた、二宮アクリル画教室のグループ展を鑑賞してきました。
山香郵便局を入ってすぐ左の特設会場で展示してありました。
いきなり飛び出してきそうな玉ねぎの絵にびっくり。













ほかにも多数展示してありました。
絵心のない私は、感心するばかりでした。

2011年9月16日金曜日

ずぼら帖を移動しました。

ずぼら帖を移動しました。 こまめな更新と、見た目に配慮していきます。
今後ともよろしくお願いいたします。